SDGs検定はまだ新しい検定ですが、人気上昇中の注目の資格検定です。一般社団法人SDGs推進士業協会が運営しています。
昨今の「SDGs」への注目度や企業のESG投資への対応必要性から、盛り上がっている検定です。
ぜひオススメしたい検定です。
しかし、まだ新しい検定なので、
- 合格者がまだ少ない → 合格者の体験記などが少ない
- 公式情報も少ない
といった課題があり、「どうやって勉強すればいいのか?」「そもそも受験すべきなのか?」と私が受験時に困りました。
そのため、この記事では、SDGs検定合格に必要な情報をまとめて紹介します。
受験するか悩んでいる人に対しても、SDGs検定を受験するメリットについても解説しているのでぜひチェックしてください。
正確な情報は必ず公式HPを確認してください。
↓動画でも解説しました。
試験概要
SDGs検定は、その名の通り「SDGs」の知識を問う検定です。SDGsを推進する人材育成に役に立つ検定とも言えるでしょう。
2019年に生まれた資格検定のため、まだ新しいです。過去問もあまり公開されておらず、やや謎に包まれています。
試験内容の概要はこちらになります。
試験時間: 10:30~12:00
受験会場: WEB上での試験
受験費用: 5,500円 (税込)
受験資格: 学歴・年齢・性別・国籍による制限は一切なし
合格通知: 後日、登録メールアドレスに合格証とともに配信
合格者と合格率のデータ
まず、下記の画像をご覧ください。これは第5回(2021年6月)試験の合格者数や合格率のデータです。798人の受験者数のうち195人が合格しています。
これまでの合格者のデータを見ても、だいたい上記の画像のデータと同じです。
まとめると、下記のようになります。
SDGs検定第1~5回の合格率等
実施回 | 受験者数 | 合格者数 | 合格率 |
---|---|---|---|
第1回 | 159人 | 38人 | 24% |
第2回 | 320人 | 70人 | 22% |
第3回 | 501人 | 217人 | 43% |
第5回 | 798人 | 195人 | 26% |
第3回の合格率が異常に高いのは運営側としては想定外のことで、おそらく問題作成のミスと思われます。
1,2,5回を見ると、基本的には20~25%くらいの合格率を目指していると推測できるので、今後受験を検討される方はそのくらいの合格率だと認識して臨むのが良いでしょう。20~25%は、簿記2級と同じくらいの合格率で、比較的難しめの資格と言えます。
ただ、何にせよ人気上昇中というのが分かりましたので、受験者数の推移をグラフにしてみました。やはり分かりやすく人気が上昇していますね。
今後も普及していくでしょうから、受験者数が増えるにつれて公式HPの情報などが増えていくと良いのですが。。。
過去問例
実際にどのような問題が出題されるか、公開されている過去問を1つ紹介します。
(2024年2月1日追記: システムが変更され、過去問は現在非公開になっています。)
いかがでしょう?少し難しいですね。
分かりそうでわからない、それくらいの難易度の問題になっています。SDGs検定はこのような問題が多く、生半可な知識では合格できません。
ちょっとSDGsを知っているくらいではなく、きちんと勉強している人だけが合格できます。
試験日程
最新の試験日程は下記の通りです。
回 | 試験日 | 実施済み? |
---|---|---|
第12回 | 2023年9月17日 | まだ |
第11回 | 2023年3月5日 | 実施済み |
第10回 | 2022年10月30日 | 実施済み |
第9回 | 2022年7月10日 | 実施済み |
第8回 | 2022年3月27日 | 実施済み |
第7回 | 2021年12月12日 | 実施済み |
第6回 | 2021年9月5日 | 実施済み |
第5回 | 2021年6月13日 | 実施済み |
第4回 | 2021年2月28日 | 実施済み |
第3回 | 2020年11月15日 | 実施済み |
第2回 | 2019年2月9日 | 実施済み |
第1回 | 2019年10月20日 | 実施済み |
申し込み方法
申し込みは公式サイトで行います。
会員登録をした後に、申し込みます。クレジットカードで受験費用5500円を支払うことで申し込みが完了します。PayPalでの決済ですね。
あとは当日の試験時刻になったらアクセスすれば試験が開始できます。
合格する3つのメリット
SDGs検定を受験して合格するメリットはどのようなものがあるのでしょうか。資格というのは、そもそも資格のための資格ではなくて、受験者にとっての目的のためにあると私は思います。
自分は〇〇したいからSDGs検定に合格したいんだ、という動機が一番自然だと思います。
(もちろん資格マニアを否定するわけではないですし、資格取得はそれだけで楽しいのですが。)
SDGs検定には主に3つのメリットがあると思っています。
- 就職や転職に役立つ
- 社内でのSDGsに関連した仕事に役立つ
- SDGsの知識が身につき、人類に貢献できる
それぞれ解説していきます。
就職や転職に役立つ
SDGsに関連した職業への就職や転職に役立ちます。
たとえば、IR、CSR、CSV経営など。
さらに、SDGsのコンサルティングを行う事業にも必須の知識ですからコンサルティング企業からも受けが良いでしょう。
社内でのSDGsに関連した仕事に役立つ
もし会社員の方で、社内にSDGsが役立つ部署があるならば役立つでしょう。部署異動などを希望する必要はありますが、IRやCSRのような部署で活躍できるでしょう。
SDGsの知識が身につき、人類に貢献できる
これはどんな人にも言えるメリットです。
仕事で役立つかどうかというよりも、普段の生活で何かを購入するにしても「フェアトレード商品を買おう」ですとか「グリーン系のラベルが付いているものを買おう」というような意思決定ができることは人類にとって重要です。
このように地球環境や人類のサステナビリティに配慮した生活を一人ひとりが出来るようになれば大きなムーブメントとなり人類と地球のサステナブルな発展に貢献できるでしょう。
難易度は? SDGs検定はどのくらい難しいのか
SDGs検定は、これまでずっと20~25%くらいの合格率で推移してきました。そのため、今後もその水準を保つと思われます。
20~25%というのがどれくらいの難易度かというと、他の同じくらいの合格率の資格を見てみると分かりやすいでしょう。
同じくらいの合格率の資格は、
- 英検2級
- 応用情報技術者試験
- 簿記2級 (日商)
くらいです。
どの資格も一般的には「やや難しい」と言われている資格検定ですね。
そのため、SDGs検定も「やや難しい」といえます。
実際、私が試験勉強をする中でも「難しい」と感じました。3週間、毎日勉強をしてやっとギリギリの合格でした。試験を受けたときも「こんなに難しいのか」と驚きながら解きました。
SDGs検定が難しいのは、参考図書と関係ないところから出題される点です。しかも全ての問題のうち20%くらいがそういう印象です。
つまり20%くらいは捨てる問題というか、解けるわけない問題なのです。そのため残り80%をいかに正解するか(=参考図書の部分は100%答えたい)、というのが重要になります。
勉強時間
私の勉強時間は合計で30時間くらいでした。
しかし、理想は50時間くらい取って勉強すべきだと思います。
というのも、私は70点が合格ラインのところ80点で合格できたものの、「運の要素」もあったと感じています。マークシート選択式の問題ですから、よくわからなくても正解してしまっていることもあります。
そのため、30時間では充分ではないと思っています。油断できない資格試験です。
しっかり50時間ほどの勉強時間をとって取り組むべきでしょう。
合格者が教える勉強方法
私のオススメ勉強法は以下の3ステップです。
- 公式の過去問(例題)に取り組む
- 参考図書を読み込む
- 2030アジェンダを読み込む
これだけです。これだけでも大変なのですが、これをしっかりやりきれれば合格します。
私は2030アジェンダをあまり読まなかったために答えられない問題がいくつかありました。
そのため、参考図書と2030アジェンダをきっちり「理解」して「覚える」ことが重要です。もちろん一言一句覚える必要はありませんが、5回ずつ読むくらいの気持ちでしっかり読み込んでいきましょう。
もし興味があれば、当サイトが運営しているオンライン講座もチェックしてみてください。
この記事の著者
阿部 隼也
Abe Shunya
株式会社プッシュ 代表取締役社長・創業者。東京都出身。横浜市立大学在学中に当社を創業し、SEOなどデジタルマーケティング事業や、ChatGPT入門講座を代表とするプライムアカデミー事業を立ち上げた。技術も好きで、自らコードを書きながらサービスを開発する。
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